THE LAST OF US PART IIと天秤を掛けて、こちらを選択。
海外でよくある、なんちゃって侍では無く、日本人が認識している侍を極真面目に作り込んでいる。
日本人が認識している侍ってのは、本来の侍ではなく、時代劇でよく見られる侍像ですな。
世界観
時代は鎌倉。
部隊は蒙古に襲来された対馬。
蒙古の圧倒的な数に対馬の侍は大敗北。
命を拾われた境井仁は、対馬を取り戻すため、立ち上がる。
要約するとこのくらいか。
戦国時代~江戸時代や幕末を元にしたゲームは数あれど、鎌倉時代をベースにしたゲームはあまり見ない題材ではある。
操作方法
基本操作
Lスティックで移動、Rスティックでカメラ操作、L3ボタンでダッシュ、R3ボタンでしゃがむ動作の実行と解除。
R2ボタンで話しかけるやアイテムを取得するなどのアクション全般
□ボタンで速打(弱攻撃)、△ボタンで強打(強攻撃)、○ボタンで回避、×ボタンでジャンプ。
L1ボタンで防御、R1ボタンで近距離武器を投げる。
L2ボタンで遠距離武器を構えて、R2ボタンで発射。
左キーで馬(名前は、信、空、影から選択)を呼び、右キーでカメラモード、下キーで気力を消費して体力を回復、上キーで一騎討ちを挑むことができる。
スライドパッドの使い方がとても特徴的で、上にスライドすると、次に行く目的の方向へ風が吹き(目的は任意で選択可能。)、左にスライドすると尺八演奏、右にスライドすると納刀/抜刀、下にスライドするとお辞儀、押し込むと周囲の敵などの気配を感じ取るモードに遷移する。
基本、風を吹かせると気配を感じ取るモード以外は、ゲーム攻略には何も影響はないが、和のテイストを元にした演出となっており、とても良い。
風
風を吹かせて道しるべとする演出は、3Dゲームでよく見られるミニマップと方位磁石と言うモノを排除し、風で方向を行き先を指し示すことで、見た目的にもとても効果的な演出となっている。
この風も、日本画風な筆で書いたような演出が施され、強さに応じて各種オブジェクトが靡くので(恐らくこの風は、仁を見守る父親を比喩)
抜刀/納刀
普通に攻撃ボタンを押せば直ぐさま抜刀して斬りかかるが、右にスライドすると抜刀してくれる。
納刀の演出も格好良く、戦闘後に行うと血払い(複数種類ある)をして納刀してくれる。
お辞儀も、お辞儀をするモブに合わせて行うと、きちんと仁と向き合い、回答をしてくれる。
尺八は、天候を変化させることが出来る。
攻撃操作
L2ボタンを押しっぱなし状態で、方向キーで遠距離武器の種類の切り替え、○×△□で方向キーで選択した武器種類で実際に使用する武器を選択。
R2ボタン押しっぱなし状態で、○×△□で型の変更、方向キーで近距離武器変更。
技を習得していくと、防御無視攻撃や3連攻撃、蹴り、回転斬り、刀に炎を纏わせたり、挙げ句の果てには、必ず絶命する技など色々出てくる。
L1ボタンの防御は基本押しっぱなしでOKだが、応用と注意点がある。
防御応用
敵の攻撃が当たる直前にL1ボタンを押すと、タイミングによって捌きと弾きが発生する。
押すタイミングが早いと、相手の攻撃を後ろに反らす事が出来、相手が背を向けることになり、有利になる。
押すタイミングがジャストだと、相手の攻撃を弾き返し、大きく相手の体勢を崩すことができ、大幅な有利な状況となる。
防御注意点
注意点として、敵の攻撃時に赤い発光体が現れたら、その攻撃はL1では一切防ぐことが出来ないと言う事。
その際は、Lスティック+○ボタンでの回避行動をとる必要がある。
大方の攻撃はLスティックをどの方向に倒しても回避できるが、主に槍を持つ敵に多い、横に広がる攻撃の場合は後ろ方向・突いてくる場合は左右方向に回避しないと、攻撃を受ける可能性が高いので注意。
基本的には、複数の敵が同時に攻撃してくることは一切無いので、慌てずに一つ一つ対処すれば良い。
ダグラスがプレイした感覚では、槍や突き攻撃が他の攻撃と比べて思いの外伸びてくるので、ちょっと早めに防御を意識しておいた方が良い。
一騎討ち
敵の拠点でに突入時、敵キャラが仁を未発見の状態だった場合に、一騎討ちを挑むことが出来る。
「やぁやぁ、我こそは、どこどこ国の○○なり。」を真面目にやるモードである。
(敵キャラが蒙古軍でも、律儀に受けてくれる。伝承では、蒙古軍に上記の口上をやっている途中で、集中豪雨を受けたとかなんとか。)
一騎討ちは、△ボタンを押しっぱなしで攻撃待機し、△ボタンを離すと斬りかかると言う、とてもシンプルシステム。
そのロジックも、相手が攻撃して来て、攻撃が当たる前までに、△ボタンを離せば成功という、後の先が有利と言うよりも、後の先が全てと言うシンプルさ。
動きがない間に、先に痺れを切らして先に動いたり、敵のフェイクに引っかかると、攻撃を食らって、瀕死状態で通常バトル開始。
相手の攻撃に対応出来なかった場合は、通常の斬りダメージを受けてバトル開始。
一番「時代劇だ!」と思ったのが、敵キャラのやられ方。
立ったまま、斬られた場所を抑えながらちょっと手を前に出してから、少し左右に動いてからゴロリと倒れる演出は、あまりも時代劇の殺陣のモブのやられ方をしていて、笑った。
システム周り
乱暴に言ってしまうと、開発物であるSUCKER PUCH PRODUCTIONSの過去作オープンワールドゲームであるinFAMOUSを、和風にアレンジされたモノになっている。
何らかのイベントを達成すると、獲得できる噂ポイントを一定量達成すると、技量(スキルポイント)が得られ、その技量を消費することで技(スキル)が取得できる。
スキルは、特定のクエスト(伝承)をクリアしたり、一定量の技量を達成すると解放されてたりする。
体力や技を使う際の気力は、フィールドに置かれている温泉や竹斬り訓練所で上限をアップさせることが出来る。
温泉は、湯に浸かりながら、「思うこと...」との演出の後、ランダムなキーワードの事を考える演出が入る。
タイムリーなキーワードが多く、結構バリエーションがありそう。
竹斬り訓練所は、表示された3・5・7つのボタン押しを短時間に順に押して成功すれば、気力の最大値がアップする。
訓練開始後、直ぐに開始するのでは無く、最初のボタンを押してからカウントダウンが始まるので、プレイヤーの任意のタイミングで開始できるのは良いし、失敗しても直ぐにリトライできる。
後、オープンワールドの癖に、ローディングがめっちゃ速いんですけど。
SSDにしたからってのもあるが、ぶっちゃけローディング中の指南が読めません。
PS4版ベヨネッタのローディング中の技お試しが一切プレイできない程じゃないですが、何とか1ページ目は読める感じ?
収集要素も沢山あり、単純な個々の要素だけを見たら、そこまで目新しいシステムは無いが、思った以上に、日本人好みの和の表現がなされており、宗教観なども含めてきっちりリサーチして作り込んでいるのだなと感じた。
細部まで拘ってきっちり表現されていることで、目新しいシステムは無くとも、非常に品質の高いゲームになっている。