3DSの決め手

売りとなる3D裸眼視機能自体が、他の機能を殺しまくっている気がする。


少しでも視線から外れると3Dじゃなくなるから本体を固定する事を推奨されている。
本体を動かさなければならないジャイロセンサーは使いにくい。


3D裸眼視は上画面のみ、タッチパネルは下画面のみ。
この時点で、3Dキャラに対してのインタラクトが出来ない。
3D化した憧れのあの娘にパイタッチとか出来ない。
まぁその前に、仮に3D裸眼視の画面にタッチパネルが付いたとしても3D映像が目に入ってくるのを遮るので、無理だろうけど。
(そう言う意味では、NGPの背面タッチパッドは映像を遮らずにポインティングできる点からして非常に将来性がある。
どこをポインティングしているのか分かり難いと言う問題もあるけど。)


タッチパネルを操作するには、どうしても手元を見なければならない場合が多い。
方向キーや通常ボタンであれば物理的な感触で操作可能だが、タッチパネルではそれが無いため、目視確認しないと操作は厳しい。
(AppleiPod touch(iPhone)をよく見かけるのに対して、Sonyウォークマンはあまり見かけない、と言われているが、iPod Touchは「画面を見ないと操作できない→本体を取り出す必要がある。→本体露出頻度が高い」のに対し、ウォークマンは「物理的なボタンの感触で操作可能なので本体を取り出さなくても良い→本体露出頻度が低い。」って事。)
これが何を意味するかと言うと、ただでさえ上下画面を行き来しなければならない従来のNDSスタイルに、更に上画面は3D裸眼視の見方・下画面は従来の2Dの見方と、見る手法も変えなければならない。
また、タッチパネルを操作する際に、片手で本体を持つ事になり、握りの加重バランスが変わるため結構本体が動く。
本体が動くという事は、3D裸眼視の視野角範囲から外れる可能性が高くなる。
3D裸眼視の視野角範囲の問題は、今後解決される方法が出てくるかもしれないが....


机に固定してプレイすると言うのもあり得るが、タッチペン中心のゲームなら問題ないだろうけど、普通にボタンを使うゲームははっきり言うとプレイしにくいと思うんだけどなぁ....


NDSが出た際、2画面とタッチパネルと言う操作方法をうまく扱ったゲームが出てきてくれると思った。
初期作品のパックピクスアナザーコードなんかは、正にタッチパネルや2画面NDSでなければ出来ないゲーム性で、非常に良い出来だった。
(「自分が描いたパックマンが、ほぼそのまま動く」とか「NDS本体を駆使して謎を解く」は、非常に素晴らしかった。)


そう言ったゲームインタフェースの改革3DSから感じられない。
3D裸眼視が、過去にあった「2Dから3Dへのグラフィック表現の革命」と同じ革命を起こすか、それともPS2/DC/GC/XBoxPS3/XBox360の様な「リアリティを追求したあまり、コスト高になってジリ貧」となるか。


3D裸眼視を搭載した為の問題点として、
・2D系エフェクトやポストプロセスとの相性が悪い。
・3Dを意識した作り込みをしないと、破綻する。
・グラフィック負荷の見積もりを最悪2分の1にしなければならない。
が挙げられます。
纏めて言っちゃうと、
フルスペックのグラフィックは使えないのに、ガチ3Dで勝負しなければならない。スプライト等の2Dの小細工無しに。
多分、モーションブラーやもしかすると縮小バッファを利用した大量ポストエフェクトなどが使えない可能性が高い。
...つっても、3D化させるとフルスペックのグラフィックを割り当てられないのは、PS3だろうがXbox360だろうが同じだろうけど。